各アプローチ開発Dr.の紹介
- 2018.02.12
- 未分類
世界のアプローチ開発Dr.
前回は各アプローチの特徴をまとめました。各術式の記事と併せて読んで頂いた方はTHA(BHA)の術式が理解できたかと思います。
今回は余談です。覚える必要性は低いですが、各アプローチを開発した世界の整形外科医を紹介したいと思います。THAの歴史も今後記事にしたいと思っておりますので、詳細はそこで書きますね。
各アプローチを開発したDr.は?
いままで紹介してきたTHA・BHAの術式は全て世界の整形外科の名医によって開発されました。さっそく術式開発Dr.の一覧を紹介します。
DAAの開発Dr.:Smith-Peterson(スミス – ピーターソン)
Smith-Petersonは2人の整形外科医の名前です。よく1人の名前と間違われますがSmith先生とPeterson先生ですね。DAAはフランス発祥で、よくドイツ発祥のOCMと比較されることが多いです。どちらも低侵襲で現在もTHAの手術において多く選択されているアプローチです。
ALの開発Dr.:Watson-Jones(ワトソン – ジョーンズ)
こちらも2人の整形外科医です。ALは後に様々な工夫がされ、MIS(最小侵襲手術)にも応用されています。ALから派生したMISはよくWatson-Jones変法などと呼ばれます。またはModified Watson-Jonesなどと呼ばれています。またALSもALから派生しました。
DLAの開発Dr.:Charnley(チャンレイ)
この整形外科医は有名ですよね。THAの父とも呼ばれ、現在もCharnley先生の開発したセメントステムはほとんど形状が変わらず存在し続けています。開創器にも名前がついていますね。DLAは様々な整形外科医に応用され、大転子を剥離しない方法も開発されます。現在はRevisionでの手術にて選択される事が多いです。
PLAの開発Dr.:Harris(ハリス)とMoore(ムーア)
PLAは2人の整形外科医によって開発されました。共同開発ではないので分けて書いてあります。Moore先生も非常に有名で、PLAはMooreのアプローチとも言われます。歴史としてはLangenbeck(ランゲンベック)先生、およびKocher(コッヘル)先生によって紹介されましたが、Harris先生が広めたためHarris先生が開発Dr.とされている場合が多いです。
PAの開発Dr.:Moore(ムーア)
実はPAを開発したのもMoore先生です。PAから成長させたのがPLAですね。PAは言わずとしれたBHA・THAの確立されたアプローチです。研修医もまずはPAから始める場合が多いです。
ちなみに基本アプローチだけでもこんなに多くの整形外科医が関係しています。
このように過去に多くの整形外科医がTHAのアプローチ方法を開発してきました。
これらのどのアプローチが優れているとかはありません。これらのアプローチは全て基本となり、半世紀程も経った現在でも生き続けているのですね。
その後、様々な整形外科医によって変法が開発されていきますが、基本的には上記の5種類がベースとなっています。
今回はTHAの各アプローチの開発Dr.の紹介でした。
THAの歴史として名前だけでも知っていても良いかもしれません。
記事一覧はこちら